キャリアコラム

スタートアップ/ベンチャー企業の成否は「社長」次第

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このキャリアコラムでは、「スタートアップ/ベンチャー企業」への転職を考えている方に向けて、キャリアデザインの考え方やスタートアップ/ベンチャー企業のリアルな状況、転職成功者の実例、転職活動のノウハウ、転職市場のトピックなどをお伝えしていきます。

第4回目の今回は「スタートアップ/ベンチャー企業」の求人だけを取り扱う【Career Wake】(以下、キャリアウェイク)において、すべての掲載企業において幼少期まで深堀った社長インタビューを掲載している理由について書かせていただきます。

企業経営における社長の影響力

まず当たり前ですが、企業経営において社長(=代表取締役)は大きな影響力を持っています。詳しい法律や会計の話には触れませんが、大きな権限を持ち、同時に大きな責任を負う立場であることは、皆さんもご存知の通りです。さらに創業社長(ユニクロの柳井社長や楽天の三木谷社長など)は株主としての権限もあり、より強固な影響力を発揮しています。

さらにスタートアップ/ベンチャー企業に限らず、会社規模が小さければ小さいほど、社長が会社に与える影響は大きくなります。事業においては投資判断や営業戦略、事業提携など、組織においては人材育成や風土醸成、福利厚生など、社長の意思決定次第で大きく変わります。

スタートアップには似たようなビジネスが多い

また現在、「AI」や「IoT」、「ブロックチェーン」などのキーワードで、「シェアリングエコノミー」や「○○TECH」などのビジネスを手掛けるスタートアップ/ベンチャー企業が勃興していますが、同時に「freee」vs「マネーフォワード」、「クラウドワークス」vs「ランサーズ」など、似たようなサービスを提供する会社が増えているのも実情です。海外に目を向けても、「ウーバー(Uber)」と「リフト(Lyft)」がしのぎを削っていますし、中国では自転車シェアの企業が数多く立ち上がりました。

日本でも資金面や環境面が整い、起業しやすい状況になりました。そして様々なIT技術が高速化/低価格化/大容量化して、人々の生活に浸透した結果、より身近な「生活面」でのITビジネスを手掛けやすくなったため、ある意味、似たようなビジネスを手掛けるスタートアップ/ベンチャー企業が増えるのは必然かもしれません。

企業風土=社長の価値観

そういった似たようなビジネスを手掛けるスタートアップ/ベンチャー企業が最終的に勝ち残るには資金力や技術力、マーケティングセンスなどが求められるかと思いますが、キャリアウェイクではそれらは短期的な要因にしかならないと考えています。では長期的にスタートアップ/ベンチャー企業の成否に影響する要因は何なのか?我々は「社長の価値観(≒人間性)」だと考えます。

例えば現在、「ウーバー(Uber)」が苦境に立たされていますが、それは「リフト(Lyft)」が勢いを伸ばしてきたというより、トラビス・カラニック氏の人間性による自滅かと思います。セクハラ問題、知的財産盗用問題などが取り沙汰されていますが、そういった問題が蔓延る企業風土は社長自身の人間性によるものではないでしょうか。直接お会いしたことがないので、無責任なことは言えませんが、スタートアップ/ベンチャー企業のように社長の影響力が大きい会社であれば、そう思われても仕方がないかと思います。

社長の人生が企業経営の考え方に反映される

以上よりキャリアウェイクでは、スタートアップ/ベンチャー企業において企業経営に対する考え方は「社長の価値観」が色濃く反映されると考え、掲載させていただく企業が手掛ける事業の先進性やVCからの調達額、売上、社員などの情報はもとより、それ以上に「社長」を重視しています。

そして社長の価値観はこれまでの人生で培われてきたものなので、すべての掲載企業において幼少期まで深堀った社長インタビューを掲載しています。例えばインタビューに掲載されている内容と企業経営においては、以下のような関連性があると考えています。

  • 人生の岐路(進学や就職)においてどういう理由でどういう判断を下したのか
    ⇒重要な経営判断の際に似たような考え方をする可能性がある
  • 組織(クラスやサークル、アルバイトなど)においてどういう役割が多かったか
    ⇒リーダー的な社長かフォロワー的な社長か、社長としての立ち居振る舞いに反映される
  • 親や家族との関係性はどうだったか、どういう影響を受け、どう捉えているか
    ⇒従業員とどう関わりたいのか、人事制度や社内風土に反映される

スタートアップ/ベンチャー企業だからといって失敗が許されるわけではなく、やはり社長として会社を立ち上げて、社員を雇ったからには企業を永続させる責任があると思います。どんな社長でも、今この瞬間に事業の魅力を語ることはできますが、本当にその事業をこの先、何年かかっても成功させるまでやり続けたいか、どんなに苦しい状況になってもこの会社を存続させようという気概はあるかは、その社長の人生が物語っています。

スタートアップ/ベンチャー企業は知名度もなく、事業の成長性も不確定な状況であることが大半です。優秀な転職希望者を引き付けるのは事業アイディアでもなく、VCからの調達額でもなく、社長自身だと思います。

転職する人にとってはスタートアップ/ベンチャー企業に飛び込む最終的な判断要素として、年収や仕事内容以上にぜひ「社長の価値観」を重視してほしいと思います。不確定要素の多いスタートアップ/ベンチャー企業においては、VCからの調達額も事業内容も与えられたポジションや年収も参考情報に過ぎません。最終的には「この社長の下で働きたいか」、「一緒にこの会社を大きくしたいと思えるか」、そういう感覚的なものが大事になります。

今回は【Career Wake】(以下、キャリアウェイク)において、すべての掲載企業において幼少期まで深堀った社長インタビューを掲載している理由について書かせていただきます。次回は【Career Wake】を立ち上げる理由にもなっている、私自身のキャリアについて書かせていただきます。スタートアップ/ベンチャー企業への転職を考えている方にも参考になるかと思います。

Attack株式会社
代表取締役 村上篤志

※中途採用をお考えのスタートアップ/ベンチャー企業の採用担当者の方こちら

※スタートアップ/ベンチャー企業への転職をお考えの方こちら

※キャリアウェイク【Career Wake】に掲載されている社長インタビューこちら

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